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世界一長寿の日本人は、先進国の中で最も短命な家に住んでいます。40歳代で家を建て替えたとして、これまでの住宅の平均寿命で計算してみると60歳代でまた建て替える必要がでてきてしまいます。つまり「終の棲家」(ついのすみか)にならないのです。もし、70歳近くになって建て替えの心配をしなければならない事態になったら、家のために豊かな老後の生活を台無しにしてしまうことになります。 長寿命住宅は、長寿命な日本人にとって豊かな老後の生活のための必要条件です。これからの日本には、40歳で建替えて100歳まで住める家が必要になってくるのです。 |
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住宅にかかった費用をその家に住んだ年月で割ると、一年あたりのその家のコスト(ライフサイクルコスト)が分かります。同じ費用の家でも、長く住めば住むほどライフサイクルコストは下がります。不具合があるのに我慢して住むのではなく、快適に安心して長く住める長寿命住宅こそお得な家ということになります。
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日本人が愛してやまない木造の家に使われる建築木材のほとんどは、輸入材です。住宅寿命の短い家を建てる事は、個人や日本だけの問題ではありません。野生動物の保護や地球温暖化防止のために有効な世界の森林を保護する上でも、長く住んで、大切な森林資源を守る必要があります。
また、短命な住宅を繰り返し建てると、大量の解体廃材が出ます。
年間産業廃棄物量の約20%が建設廃材というのが実態です。最終処分場の限界も社会問題となっています。長く大切に使う事で廃棄物を減量する、これは社会的な使命ともいえます。
生活の豊かさ心の豊かさを問い直し、真の「生活大国」へとバランスの取れた国づくりをすすめる時代だからこそ、住宅の長寿命化が必要になってきているのです。 |
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